栗の話

 先日、昼休みの散歩中に栗をみつけました。やや小ぶりながら中身がしっかりした栗です。周りには中身のない『栗のいが』が散乱していましたから、先人がいたと考えられます。もちろん人に限った話ではなく、センターには猪をはじめとする種々の生き物が暮らしています。彼らにしてみれば貴重な秋の栄養源、これで冬を乗り切るつもりかもしれません。
 一方、栗も易々と食べられないようにイガで武装している訳ですが守り一辺倒ではどうも分が悪く、中身は私が探し出した一つしか残っていませんでした。栗の木にとっては大切な子孫を残すための栗(種)なのに、秋の味覚と言って食べられたのでは気の毒な話です。もっとも我々が大切に食べれば、それでいいのかなと勝手に思っています。今回は一つしかありませんから食べるには足りません。当面は机の上で置物となっています。さてどうしたものか?栗の意思を尊重してどこかに植えますか。

石黒直樹(総長)